異文化かるてっと

こんにちは、ANU派遣学生のどりあんぬです!
日本は梅雨も明けていよいよ夏本番といった感じでしょうか。SNSなどで日本の友人たちが夏を満喫している様子を寒さに震えながら見ていると、少し日本が恋しくなってきてしまいます。
ただ、寒いのも悪いことばかりではありません。浴衣を着て花火大会に行く甘酸っぱい夏のひと時と引き換えに、男2人でスキーに行く機会を手に入れました

今回はキャンベラからバスで2時間半のところにあるPerisher Ski Resortというスキー場にKaz2人で行ってきました。シドニーまでバスで3時間半なので、それと比べてもかなり近いことが分かります。



スキー場の面積は日本最大のニセコの3倍近くもあり、南半球最大だそうです。広すぎるため、ゲレンデ内は電車移動でした。


8人乗りリフトに興奮。


そして一番楽しみにしていたといっても過言ではないゲレ食は、オーストラリアみ溢れる逸品でした。


思っていたよりも手軽に行けて、しかも満足感も高かったのでリピートしようと思っています。来年以降留学する方にもおすすめしたいです。



 
さて、そろそろ本題に入りましょうか。オーストラリアでの留学生活については大体Kazが前回のブログでカバーしてくれた気がするので、僕からは自分の研究と個人的に印象深かったオーストラリアの文化について書いていきたいと思います。


研究について


僕の所属している研究室では1型糖尿病の病因解明と治療薬の開発に取り組んでいます。1型糖尿病というのは膵臓の細胞が自己免疫性に破壊され、インスリン分泌能が低下する疾患です。しかし、この細胞が破壊される機序はいまだに解明されておらず、そのため根治療法もない状況です。この状況を解決するのが本研究室の大きな目標です。
スケジュールは平日の9時-17時が基本ですが、マウスの世話の関係で休日出勤が入ることもしばしばあります。

とても小規模な研究室で、僕と わか 以外に4人しか研究員がいません。しかもそのうちの1人は7月をもって卒業してしまいます。そのため、留学前には放置されるのではないかという危惧がありましたが、実際来てみると、研修担当者が別にいるため技術面ではしっかり指導を受けられましたし、人数が少ないからこそ多くのプロジェクトに関わらせていただき、充実した研究生活を送ることができています。研究室を選ぶ際に、人数が少ないことにはメリットもあるということを伝えておきたいです。ただ、当然その分他の研究員に多大な負担を押し付けてしまうことになるので、それでも受け入れてくださっている現在の研究室には感謝してもしきれません。
 
もっと詳しく知りたい方は、来月末の わか の投稿も読んでみてください!

 

オーストラリアの文化について


僕がオーストラリアを留学先に選んだ理由の一つが文化の多様性です。文化の多様性と言われるとアメリカや中国が思い浮かぶかもしれませんが、オーストラリアもそれに劣らず多様な文化的背景を持つ民族が暮らしています。実際キャンベラの中心街に行くと、中華をはじめとして、様々な国の料理を味わうことができます(もちろん和食も)。

ただ、一口に多様性とはいっても色々なパターンがあると思います。例えば、様々な文化的背景を持つ民族が一つの特定の文化に同化して生活している場合や、異なる文化的背景を持つ民族同士が互いに干渉することなく別個の生活を営んでいる場合が挙げられます。オーストラリアで特に印象的だったのは、一つの特定の文化に同化させる/するのではなく、異なる文化が共存し、互いの文化の違いを尊重し合う“intercultural”な環境です。これは70年代の白豪主義撤廃以降、多文化主義(multiculturalism)のもと積極的に移民を受け入れてきた政策を土台にして形作られたのだと思います。当然オーストラリア全土をまわって見てきたわけではありませんし、メルボルンに行った際に日本人であるというだけで罵声を浴びせられるという経験もしたので、全地域/国民について言える話ではないですが、少なくともキャンベラで生活している限りでは日本よりもそのような傾向が強いということを感じることができます。

 このような環境で生活していると、自分の見方が変わっていくのを感じます。例えば、今までは“中東~南アジア”として一括りにして捉えていた地域のイラン、パキスタン、バングラデッシュの人たちと交流してみると、それぞれが異なる文化的背景を持ち、互いの文化を尊重し合っていることがよくわかります。その時はイランの歴史の長さやモンゴルに侵略にどう対応したかなどの話題で大いに盛り上がっていました。

自分とは異なる文化的背景を持つ人と交流することで自国の文化の良さに気づかされることも多々あります。今まで寮で出会った中国人の大半は日本のアニメを見たことがあり、オタクの域に達している人もいます。そういう人たちと接していると、誇るべき文化を持っていながらいかに自分がそれについて無知であるかを痛感させられます。
global化は重要だと思いますが、それを追求しすぎるあまり自国の文化を失っては本末転倒だと思います。異なる文化が混じり合いつつも、原形を保って共存している状態こそがオーストラリアの文化といってもいいと思います。そのような文化を身をもって体験できたのは留学の大きな収穫でした。

 して、このような“intercultural“な環境を支えているのはやはり英語だと思います。英語が意思疎通の共通の手段として機能しているからこそ、異文化同士が孤立することなく繋ぎ止められているのだと思います。
一方僕自身はというと、言いたいことを英語で相手に伝えられないもどかしさを抱えながら日々過ごしています。残念ながら英語が意思疎通の手段としてほとんど機能していません。6か月という短い期間の中で英語がネイティブ張りにペラペラに話せるようになるという幻想はこの2か月の間に見事に崩れ去りましたが、帰国時までに相手に不自由なく意思を伝えられるところまで行きたいなあと思っている次第です。



最後に、オーストラリアを語るにあたって欠かすことのできないコーヒーについて☕
メルボルン、シドニー、キャンベラ、どの都市に行ってもたくさんカフェがあり、ハイクオリティなコーヒーを手頃な価格で提供しています。キャンベラに至ってはス○バの進出を許さないほど深く根付いています(単純に田舎過ぎるだけかも)。コーヒーの種類も豊富で、Flat Whiteというオーストラリア特有のメニューがあったりします。

旅行でも留学でも、オーストラリアに来た際にはカフェに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。



それでは、他の派遣生の投稿もお楽しみに!See you👋




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