ロス生活に慣れてきました
はじめに
こんにちは。南カリフォルニア大学派遣生のJです。
先日ユニバーサルスタジオハリウッドに西海岸組で行ってきました。遊びはとことん楽しむものの、待ち時間の疲労、趣味への課金との比較により頭に”コストパフォーマンス”の文字がちらつきがちな面倒くさい性分の私ですが、そんなものは一切思い出すことなく、思いっきり楽しむことができました。(サンフランシスコ旅行のときもそうでしたが、大体みんなについてってるだけです。感謝してもしきれません。) 終わったかと思えばもう一つ仕掛けが残っていたり、ショーででかい飛行機が壁ぶちこわしてぶっこんできたり、スケールが大きくて意表をついてくるのでかなりおすすめです。あと無駄に濡れます。
待ち時間はそれぞれの経験談で盛り上がったのですが、みんな各々の興味の方向性に従ってもがきながら色んな経験をしていて、刺激的で面白かったです。
雑記
さて、かくいう私も様々な経験をすることができ、価値観が変容したり新たな視点を発見したりすることが多いように思います。
そのうちの一つが、ある環境での「生きづらさ」の要因は別の環境での「生きやすさ」の要因となりうることです。一般的な例でいえば、”時間にルーズ”という要素を持つ人は日本では非難を浴びる可能性のある一方で、他の文化圏に行けば、時間に関しては少ないストレスで暮らすことができるかもしれません(この例は実感を伴わないので、あくまで想像ですが…)。
かなり実感するのは、「容姿」というほぼ先天的な要素についてです。ここでは、日本では全く耳にすることのなかった「かわいいね」という言葉を一生分受け取っている気がします。正直調子に乗っているのでそのうち痛い目を見るかもしれません。周りを見渡しても色んな人種、色んな見た目の人がいます。色んな「かわいさ」や色んな「美しさ」があります。美の価値基準が多様であることは、多くの人が生きやすくなる特徴ではないかと思います。(「かわいい」「美しい」が性的搾取の対象となることもあり、その場合は、「生きづらさ」につながりますが…)
また、あまりに色んな人がいて、留学生という身分であるにもかかわらず、自分自身を「外国人」であったり「マイノリティ」であったりと意識することがそれほどないように思います。この点は私にとっては生きやすいです。乱暴な言い方ですが、たぶん誰も社会に順応してないので、たぶん社会に適合する必要がありません。多数派に同化して“無難”に生きる必要もありません。
(※留学に来ているので新鮮さを感じることや生活に時間的余裕があることを考慮するとバイアスがかかっているかもしれません。こちらに来てから、考え方はかなり変わるので、数カ月後には変わっているかもしれません。)
したがって、何らかの自分の性質、努力によって変えがたい性質によってコンプレックスを感じても、「たまたまここで評価されていないだけだ」「自分のもつ要素が社会の価値基準とマッチしていない」と考えれば、あまり思いつめずに余裕をもって生きられるのかもしれません。また、不当な「生きづらさ」は主張して社会を変えていくべきというマインドが私の価値観の根底にはあるのですが、自分にとってなるべく「生きやすい」社会を選択して生きることも考えられるのだな、というのが自分の中での発見であり、大きな変化でした。
また、こちらでの「生きづらさ」に関して。来る前は言語によるストレスをかなり心配していましたが、周りが意図を汲み取ってくれようとしてくれるので、ストレス自体は思ったより感じません。英語に触れる時間は日本よりは長くなるので、大学生活で培ってしまった英語アレルギー(私の意識の低さが原因ですが)は、意外とすんなり消えましたし、もともと言語は好きなので小さな発見があって楽しいです。ただ、もしここで仕事をして生活することを考えるならば、周りに甘えてばかりもいられず、ネイティブスピーカーと同等のことが求められると思うので、かなりの努力が必要なんだろうな、という印象です。ネイティブ同士の会話を聞いていると圧倒的英語力不足を感じるので、ここでの経験を豊かにするためにも、あと二カ月半頑張りたいです。
研究について~Lee Summer Fellowship~
少し前になりますが、8/9にLee Summer Fellowshipというプログラムの発表会がありました。なんと、$1,000もらえます。と思ったのですが、税で$300引かれた...とはいえ$700もらえたので満足です。
来年以降も、南カリフォルニア大学への派遣生は参加することになると思います。英語で人前に立って説明することになるので、自分の研究内容について頭を整理するいい機会になります。原稿まで書き上げた、終わった!と思ったら、スライドの構成や細かいことを先生に的確に指摘され、振り出しに戻る、というのを二回行ったので、なかなか大変でした。発表まではストレスでしたが、いい経験になりましたし、終わると達成感もあってよかったです。
ここで簡単に、私の研究内容を紹介したいと思います。肝臓の線維化についてです。私の解釈なので多少ニュアンスがずれているかもしれません。
肝実質に存在する肝星細胞が直接的に線維化に関わるということがわかっているのですが、線維化は肝臓の表面にも起こることが知られています。これをcapsular fibrosisと呼びます。しかし、この線維化がどのようなメカニズムで起こるのかはほとんど明らかにされていません。そこで、朝比奈先生の研究室では、capsular fibrosisのメカニズムを様々なアプローチによって研究しています。まず、考えられるのは、腹腔内のマクロファージが肝臓表面に集まってきて、fibrosisまたはresolutionに何らかの形で関与するということです。マクロファージには、fibrosisを促進させる要素もresolutionを促進させる要素もあり、腹腔(peritoneal cavity)から実際にとってきて様々な方法で分析することができます。また、肝臓表面を覆っているmesothelial cellsの影響についても着目しています。
ちなみに…
<平日の一日の流れ>
9:30 研究室着
10:00~11:30 実験orその他(論文読んだり調べものをしたりネットサーフィンしたり)
11:30~12:30 昼食
12:30~16:30 実験orその他(論文読んだり調べものをしたりネットサーフィンしたり)
(日によっては実験終了が17:00, 18:00位になることも)
研究室での生活もようやく慣れてきたように思います。最初の1,2カ月は、作業をすぐに覚えられず何度も聞き返したり、失敗が続いたりしてかなり大変でした…しかし、スケジュール自体に余裕はあるので、日本で授業を受けていた時よりかなり余裕のある暮らしをしています。というのも一日中実験をしているわけではなく、空き時間があるので。
最後に
しまりが悪いので、ハリウッドで撮った好きな写真を貼っときます。それでは!
こんにちは。南カリフォルニア大学派遣生のJです。
先日ユニバーサルスタジオハリウッドに西海岸組で行ってきました。遊びはとことん楽しむものの、待ち時間の疲労、趣味への課金との比較により頭に”コストパフォーマンス”の文字がちらつきがちな面倒くさい性分の私ですが、そんなものは一切思い出すことなく、思いっきり楽しむことができました。(サンフランシスコ旅行のときもそうでしたが、大体みんなについてってるだけです。感謝してもしきれません。) 終わったかと思えばもう一つ仕掛けが残っていたり、ショーででかい飛行機が壁ぶちこわしてぶっこんできたり、スケールが大きくて意表をついてくるのでかなりおすすめです。あと無駄に濡れます。
待ち時間はそれぞれの経験談で盛り上がったのですが、みんな各々の興味の方向性に従ってもがきながら色んな経験をしていて、刺激的で面白かったです。
雑記
さて、かくいう私も様々な経験をすることができ、価値観が変容したり新たな視点を発見したりすることが多いように思います。
そのうちの一つが、ある環境での「生きづらさ」の要因は別の環境での「生きやすさ」の要因となりうることです。一般的な例でいえば、”時間にルーズ”という要素を持つ人は日本では非難を浴びる可能性のある一方で、他の文化圏に行けば、時間に関しては少ないストレスで暮らすことができるかもしれません(この例は実感を伴わないので、あくまで想像ですが…)。
かなり実感するのは、「容姿」というほぼ先天的な要素についてです。ここでは、日本では全く耳にすることのなかった「かわいいね」という言葉を一生分受け取っている気がします。正直調子に乗っているのでそのうち痛い目を見るかもしれません。周りを見渡しても色んな人種、色んな見た目の人がいます。色んな「かわいさ」や色んな「美しさ」があります。美の価値基準が多様であることは、多くの人が生きやすくなる特徴ではないかと思います。(「かわいい」「美しい」が性的搾取の対象となることもあり、その場合は、「生きづらさ」につながりますが…)
また、あまりに色んな人がいて、留学生という身分であるにもかかわらず、自分自身を「外国人」であったり「マイノリティ」であったりと意識することがそれほどないように思います。この点は私にとっては生きやすいです。乱暴な言い方ですが、たぶん誰も社会に順応してないので、たぶん社会に適合する必要がありません。多数派に同化して“無難”に生きる必要もありません。
(※留学に来ているので新鮮さを感じることや生活に時間的余裕があることを考慮するとバイアスがかかっているかもしれません。こちらに来てから、考え方はかなり変わるので、数カ月後には変わっているかもしれません。)
したがって、何らかの自分の性質、努力によって変えがたい性質によってコンプレックスを感じても、「たまたまここで評価されていないだけだ」「自分のもつ要素が社会の価値基準とマッチしていない」と考えれば、あまり思いつめずに余裕をもって生きられるのかもしれません。また、不当な「生きづらさ」は主張して社会を変えていくべきというマインドが私の価値観の根底にはあるのですが、自分にとってなるべく「生きやすい」社会を選択して生きることも考えられるのだな、というのが自分の中での発見であり、大きな変化でした。
また、こちらでの「生きづらさ」に関して。来る前は言語によるストレスをかなり心配していましたが、周りが意図を汲み取ってくれようとしてくれるので、ストレス自体は思ったより感じません。英語に触れる時間は日本よりは長くなるので、大学生活で培ってしまった英語アレルギー(私の意識の低さが原因ですが)は、意外とすんなり消えましたし、もともと言語は好きなので小さな発見があって楽しいです。ただ、もしここで仕事をして生活することを考えるならば、周りに甘えてばかりもいられず、ネイティブスピーカーと同等のことが求められると思うので、かなりの努力が必要なんだろうな、という印象です。ネイティブ同士の会話を聞いていると圧倒的英語力不足を感じるので、ここでの経験を豊かにするためにも、あと二カ月半頑張りたいです。
研究について~Lee Summer Fellowship~
少し前になりますが、8/9にLee Summer Fellowshipというプログラムの発表会がありました。なんと、$1,000もらえます。と思ったのですが、税で$300引かれた...とはいえ$700もらえたので満足です。
▲発表の様子
▲日本食の豪華弁当
来年以降も、南カリフォルニア大学への派遣生は参加することになると思います。英語で人前に立って説明することになるので、自分の研究内容について頭を整理するいい機会になります。原稿まで書き上げた、終わった!と思ったら、スライドの構成や細かいことを先生に的確に指摘され、振り出しに戻る、というのを二回行ったので、なかなか大変でした。発表まではストレスでしたが、いい経験になりましたし、終わると達成感もあってよかったです。
ここで簡単に、私の研究内容を紹介したいと思います。肝臓の線維化についてです。私の解釈なので多少ニュアンスがずれているかもしれません。
肝実質に存在する肝星細胞が直接的に線維化に関わるということがわかっているのですが、線維化は肝臓の表面にも起こることが知られています。これをcapsular fibrosisと呼びます。しかし、この線維化がどのようなメカニズムで起こるのかはほとんど明らかにされていません。そこで、朝比奈先生の研究室では、capsular fibrosisのメカニズムを様々なアプローチによって研究しています。まず、考えられるのは、腹腔内のマクロファージが肝臓表面に集まってきて、fibrosisまたはresolutionに何らかの形で関与するということです。マクロファージには、fibrosisを促進させる要素もresolutionを促進させる要素もあり、腹腔(peritoneal cavity)から実際にとってきて様々な方法で分析することができます。また、肝臓表面を覆っているmesothelial cellsの影響についても着目しています。
ちなみに…
<平日の一日の流れ>
9:30 研究室着
10:00~11:30 実験orその他(論文読んだり調べものをしたり
11:30~12:30 昼食
12:30~16:30 実験orその他(論文読んだり調べものをしたり
(日によっては実験終了が17:00, 18:00位になることも)
研究室での生活もようやく慣れてきたように思います。最初の1,2カ月は、作業をすぐに覚えられず何度も聞き返したり、失敗が続いたりしてかなり大変でした…しかし、スケジュール自体に余裕はあるので、日本で授業を受けていた時よりかなり余裕のある暮らしをしています。というのも一日中実験をしているわけではなく、空き時間があるので。
最後に
しまりが悪いので、ハリウッドで撮った好きな写真を貼っときます。それでは!
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