チュラ微生物学分野の紹介

チュラロンコーン大学派遣のรคเฮです。

早いもので、とうとうプロセメも折り返してしまいました。研究室の様子や研究自体のことをあまり話していなかったので、今日はそっちの話をメインにしようと思います。



僕はチュラロンコーン大学の微生物学分野のウイルス学兼免疫学の研究室でBKウイルスの免疫治療についての研究をしています。もう少し具体的に言えば、 BKウイルスのDNAの中で、どの部分がある特定のHLA型に対する抗原決定基(=エピトープ)になりうるかを調べて、それを用いてT細胞をBKV特異的に活性化させる、みたいな。もっと詳しいことについてはまだ勉強中です。



この研究室の教授であるProfessor Pokrathは、タイでは最も有名なHIVの研究者で、そのため研究室ではHIVについて研究している人は多くいます。他にもHBV、HCV、CMVを研究している人たちもおり、最近ホットなCAR-T Cellについて研究している高校生(生物オリンピック金賞を取った超天才)もいます。ただ、BKVについて研究している人は1人しかいなく、その人は別の研究所にいるので、実験自体は自分で勝手に進めています。計画なども自分でやるので、研究初心者の僕にはややハードルが高い。。。しかし、教授をはじめ他のラボの先輩たちがアドバイスをくれたり、実験の進捗を聞いてくれたり、研究計画の筋道を立ててくれたりしてくれるので、研究はなんとか進んでいます。



今まではPCRをやりまくって、sequenceを解析しまくってきた日々でしたが、これからはようやくT細胞を刺激する段階に突入していきそうです。







続いてラボの様子。

教授のProfessor Pokrathは学生からとても慕われている先生です。ほぼ毎日ラボに来て、それぞれの人に研究の進捗を聞いています。教授席や教授部屋みたいなものがなく、いつもみんなと同じデスクの誕生日席に座っているので、質問などを聞きにいきやすいです。教授が親身に実験の進捗を聞いてくれたり、こまめに僕のことを気にかけてくれるからこそ、僕も安心して研究を続けられています。



だべり場
長机が一つだけで、教授も含め、みんなここに座ります。



実験するところは小さな部屋で、ここにいろんな機械や器具が詰め込まれています。ここに3人以上入ると、かなり窮屈です(笑)。ピペットの数も少ないので、お互い時間をずらしながら、譲り合いながら使っています。
ちなみに整理整頓がなっていないので、ピペットやらチューブやらを探すのも苦労、、、



作業場
散らかってますね





ラボの人たちは仲良く、月1、2回の頻度で教授がみんなをお昼ご飯に連れていってくれます。






ラボの先輩たちもよくお昼ご飯に連れて行ってくれます。日本食が好きなようなので(というかタイ人はほとんどみんな日本食が好き)、大戸屋や和幸や日本カレーのお店に連れて行ってくれます。タイ料理が食べたいんですけどね笑。



大学病院の大食堂
同じ微生物学分野の他の研究室の人たちも仲良くしてくれます。
この写真はタイ料理です。




こんな感じ(伝わったかな?)の雰囲気の和やかで居心地の良いラボです。自分で勝手に実験を進めるので、朝行く時間も帰る時間も自分で自由に選んでいます(9時に行く日もあれば、12時に行く日も)。自由もある反面、きちんと自己管理しないといけないので、とてもバランスよく放任されている気がします。




夏休みは特にありませんが、金曜日+週末+月曜日に旅行に行かせてもらったりなど、自由にやらせてもらっているので、このまま夏休みなしでも全然文句ないです。残り3ヶ月弱、研究と生活を楽しみたいと思います。


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